胃カメラは何歳から受けるべきなのか?|内視鏡専門医による解説

「定期的な胃カメラ検査は何歳くらいから受けたらいいんだろう?」

「特に気になる症状がなければ胃カメラをする必要はないのかな?」

「前に胃カメラ検査を受けたけど、次はいつ受けたらいいんだろう?」

こういった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、次のような内容を詳しく解説します。

  • 胃カメラは何歳から受けるべきか?
  • 症状がある場合は年齢に関係なく受けるべき理由
  • 症状がない場合でも40歳からの検査が重要な理由
  • 適切な検査ペース(頻度)の考え方

この記事を読めば、あなたがいつ胃カメラ検査を受けるべきか、今後どのように備えるべきかが明確になります。

特に胃の不調を感じていない方でも、40歳を過ぎたら定期的な胃カメラ検査を受けることが推奨されます。

なぜなら、40代以降から胃がんを含む消化器疾患のリスクが上昇するためです。

また、50歳を超えるとそのリスクはさらに高くなります。胃がんの特徴として、初期症状が非常に乏しいという点があり、異変に気づいたときには進行しているケースもあります。

「まさか自分が…」と思っていたとしても、日本人の死因1位は依然として癌です。がんは誰にでも起こりうる病気であり、他人事ではありません。

1-1 症状があれば何歳でも胃カメラを受けるべき

症状がある場合は、年齢に関係なく、できるだけ早く胃カメラ検査を受けましょう。

以下のような症状がある方は、消化器内科を受診の上、医師と相談して検査を進めることが重要です。

・吐き気、嘔吐

・胃の痛みや違和感

・食欲の低下

・原因不明の体重減少

・吐血や黒色便(下血)

これらの症状は、食道・胃・十二指腸などの病気が原因である可能性があります。放置せず早期に受診・検査をすることで、深刻な病気の早期発見につながります。

1-2 症状がない場合には40歳から受けるべき

「特に症状がないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、それこそが胃がんの怖いところです。

胃がんの多くは、初期の段階では無症状で進行します。

そのため、40歳という節目で一度は胃カメラ検査を受けておくことをおすすめします。30代後半からリスクが徐々に上昇するため、早めの対応が将来の健康を守る鍵になります。

補足 バリウム検査ではなく胃カメラ検査の必要性

上部消化管を検査する方法として、「バリウム検査」もあります。バリウム検査は発泡剤と造影剤(バリウム)を飲んでレントゲンを撮影するものです。

一見するとバリウム検査の方が楽そうに感じるかもしれませんが、検査精度は胃カメラの方が圧倒的に高いです。

バリウム検査で異常が見つかった場合、最終的には胃カメラでの精密検査が必要になります。二度手間になってしまうので、最初から胃カメラを選ぶ方が合理的です。

詳しくは以下の記事もご参照ください。
バリウム検査と胃カメラどっちがおすすめ?断然胃カメラがおすすめです!

当院の胃カメラについてはこちらのページでも解説しています。
胃カメラ検査について詳しくはこちら


胃カメラ検査マンガで解説

2章 胃カメラの検査ペースはどうすればよいか

検査のタイミングや頻度は、個人のリスクや状況によって異なります

特に注目すべきなのが、ピロリ菌の有無です。ピロリ菌に感染している場合は、胃がんのリスクが高まるため、検査の頻度も増やす必要があります。

2-1 基本は40歳から2〜3年に1回ペース

状態推奨される検査ペース
無症状かつピロリ菌陰性2〜3年に1回
ピロリ菌陽性1〜2年に1回
ピロリ菌除菌後1〜2年に1回

検査の目的はあくまで早期発見です。頻度を高くし過ぎても、体への負担やコストが大きくなりすぎては逆効果。バランスのとれた間隔で定期的に受けることが大切です。

2-2 頻回に胃カメラを受ける必要はない

心配な気持ちから何度も胃カメラを受けたくなるかもしれませんが、必要以上に頻回な検査は推奨されません

体の負担や検査ストレスがかえって逆効果になることもあります。検査は医師の指示に基づいて、必要なタイミングで適切な間隔で受けるようにしましょう。

胃カメラ・チェックリスト

☑ 胃の痛みや違和感がある

☑ 胸焼け・むかつきがある

☑ 食欲が落ちている

☑ 吐き気・嘔吐を繰り返す

☑ 黒っぽい便(タール便)が出る

☑ 急に体重が減ってきた

☑ 貧血がある

☑ ピロリ菌に感染している

☑ 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の既往がある

☑ 親族に胃がん患者がいる

☑ 喫煙や飲酒の習慣がある

いくつか当てはまる項目がある場合は、できるだけ早めに医療機関を受診してください。

まとめ

この記事では、「胃カメラは何歳から受けるべきか」について解説しました。

  • 40歳を過ぎたら症状がなくても検査を
  • 症状があれば年齢に関係なくすぐ受けるべき
  • バリウム検査よりも精度の高い胃カメラがおすすめ
  • ピロリ菌の有無によって検査間隔が変わる
  • 不安な方は医師に相談し、過剰検査を避ける

胃カメラは、あなたの将来を守るための大切な選択です。できるだけ不安の少ない体制で検査を受けられるよう、当院でもサポートしております。

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※この記事は2023年1月17日に公開され、2025年5月19日に更新されました。

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東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 足立区院 >>

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電話番号 03-3882-7149

住所 東京都足立区千住3-74 第2白亜ビル1階

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