人間ドックとがん検診の違いとは?胃がんや大腸がん検診についても解説

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人間ドックとがん検診の違いとは?胃がんや大腸がん検診についても解説

「人間ドックで受けるがん検査とがん検診の違いがよくわからない」

「がん検診の検査内容を知りたい」

人間ドックのがん検査とがん検診の違いや検査内容について、疑問を持っていませんか?人間ドックによるがん検査は自費により任意で受ける一方、がん検診は自治体の助成を受けられます。

この記事では人間ドックの違いや、両者に共通したメリット・デメリット、費用について解説します。当院の専門である胃がんや大腸がん検診についても解説するので、参考にしてください。

人間ドックで受けるがん検査は任意型検診と呼ばれる一方で、がん検診は対策型検診と呼ばれ、金額や内容に違いがあります。まずは人間ドックとがん検診の違いをはっきりさせるために、任意型検診と対策型検診について詳しく解説します。

1-1、任意型検診

任意型検診でがんの検査を受ける場合は、受診者が費用を全て自己負担します。そのため費用が対策型検診よりも、高額です。

しかし高額である反面、自分が受けたい検査を組み合わせて受診でき、精度の高い検査を受けられる点が魅力です。がんだけではなく、脳梗塞の有無について脳ドックで検査を受けたり、心臓病については心臓ドックで詳しい検査を受けられたりします。人間ドックで受けられる検査の種類は、各医療機関により異なります。

検査結果については、医師との面談で直接伝えてもらえ、異常が見つかった場合は保健師や看護師、栄養士などから保険指導などのフォローを受けられる点もメリットです。

1-2、対策型検診

一般的にがん検診と呼ばれる検査は対策型検診に含まれます。対策型検診は公的な予防対策として実施され、自治体で受けられる検査です。自治体が費用の全額、もしくは一部を負担するため、任意型検診よりも少額あるいは無料で受けられます。

対策型検診は任意型検診と異なり、国が必要と認めた方法でのみ検査を受けられます。また受けられる年齢や検査項目が限られている点も特徴です。

2章、人間ドックやがん検診を受けるメリットやデメリット

人間ドックやがん検診はともに、がんを予防するために受ける検査です。ここでは、がん検査に共通したメリットとデメリットを解説します。さらにデメリットへの対策についても解説するので、どうぞご覧ください。

2-1、がんの早期発見につながる点がメリット

人間ドックやがん検診を受けると、がんの早期発見につながる。

がんは発見が遅れると命にも関わるため、早期発見と早期治療が重要です。とくに昨今は、がんに罹患する人の数は増加傾向にあり、 国立研究開発法人国立がん研究センターが運営するがん情報サービスの調べによると、男女ともに2人に1人が一生のうちに一度はがん にかかります。

今後はますます人間ドックやがん検診で、がんの早期発見につなげることが重要になるでしょう。

2-2、検査結果が100%正しいとは限らない点がデメリット

人間ドックやがん検診で、がんの有無を調べても、その結果が100%正しいとは限りません。がんの検査結果が間違っている場合、次のパターンが考えられます。

偽陰性:がんを見落としてしまう場合

偽陽性:一旦はがんが陽性だったものの、再検査すると陰性だった場合

過剰診断:命の危険がない無害な病変を通常のがんと同様に診断した場合

医療テクノロジーの発達で命の危険がない無害な病変まで発見できるようになったため、がんの過剰診断が指摘されるようになりました。現在は微小で無害な病変については、すぐに治療をせずに経過観察で十分とする医療機関もあります。無害な病変の例として、1cm以下の小さな甲状腺腫瘍が考えられます。

以上のようにがん検査の誤りには3パターンありますが、なかでも偽陰性は命に関わるため、がん検査の正確性を高め予防したほうがよいでしょう。

2-3、がん検査の正確性を高めるためには?

がん検査の正確性を高め偽陰性を防ぐためには、がん検診だけではなく、多角的な検査を受けられる人間ドックを定期的に受けることがおすすめ!

人間ドックを受けて偽陽性の判定を受けた場合、心的なストレスを抱える可能性もあります。しかし偽陽性であっても、それが健康の素晴らしさをかみしめる機会となり、健康維持へのモチベーションにつながるとも考えられます。

偽陰性のリスクを排除したい場合は、定期的に受診できる人間ドックも受けておいた方がよいでしょう。

3章、人間ドックとがん検診の費用についての違い

ここでは人間ドックとがん検診に関する費用の違いを解説します。

3-1、人間ドックの費用相場

人間ドックでがん検査を受けた際の費用相場は、数万円~数十万円

。医療機関や検査項目により、大きな差のある点が特徴です。キャンセルや日程変更に、費用がかかる場合もあるため、キャンセル料なども事前にチェックしておくとよいでしょう。

当院を例にすると、人間ドックで胃カメラを受けた場合、診察や薬剤、静脈麻酔などの費用がすべて含まれ、25,000円(税込)かかります。

当院の消化管ドックの費用については、ホームページの「消化管ドック」をご参考にしてください。

3-2、がん検診の費用相場

がん検診は各自治体からの助成を受けられるため、無料~数千円程度で受けられます。当院がある足立区の胃カメラ検査を例にお伝えすると、がん検診の料金は2,000円です。

4章、がん検診の検査内容について

公的な助成を受けて受診可能ながん検診は、次のとおりです。

胃がん検診:50歳以上の方が2年に1回受けられる

子宮頚がん検診:20歳以上の方が2年に1回受けられる

肺がん検診:40歳以上の方が年に1回受けられる

乳がん検診:40歳以上の方が2年に1回受けられる

大腸がん検診:40歳以上の方が年に1回受けられる

以上のなかから今回は、当院の専門である胃がんと大腸がんについて詳しく解説します。

4-1、胃がん検診について

胃がん検診には次の3種類があり、自治体によって内容が異なる場合もあります。

胃X線検査(バリウム検査)

胃内視鏡検査(胃カメラ)

胃がんハイリスク検診(ABC検診)

胃X線検査では、バリウムと呼ばれる造影剤を飲んで胃の内部を撮影します。胃がんだけではなく、胃潰瘍を見つける際にも行われる検査です。

胃内視鏡検査は、カメラで胃の内部を撮影して胃がんを発見する方法です。先ほどの胃X線検査よりも胃がんの発見率が高いといわれており、早期に発見したい場合に有効な検査法です。

胃がんハイリスク検診とは、血液で胃がんを判定する検査法です。血液検査で胃がんの原因となるピロリ菌感染の有無をチェックしたり、ペプシノゲン値を測ったりして胃がんリスクの高低を判定します。ペプシノゲンの値が低いと、胃粘膜の萎縮が進んでいる状態で、胃がんが発生しやすいといわれています。

足立区の胃がん検診の費用を例にすると、胃X線検査は対象外で、内視鏡検査は2,000円、胃がんハイリスク検診は1,000円です。

胃がん検診についての詳しい内容は、次の記事も参考にしてください。

胃がん検診ってどんなものなの?費用やその流れは?専門医が解説

4-2、大腸がん検診について

大腸がん検診で行われる検査方法は、免疫法便潜血検査と呼ばれ、次の2パターンがあります。

1日法:1日分の便を提出して便検査を受ける

2日法:2日分の便を提出して便検査を受ける

1日目と2日目の便を、それぞれ別々に採取して提出します。他にも、便の状態や親族、大腸がん検診の受診履歴などについて問う問診票に記入する場合もあります。

足立区の大腸がん検診を例にすると、費用は300円です。大腸がん検診で異常が見つかった場合は、大腸カメラを受けることが大切です。

大腸がん検診については、次の記事でも解説していますので、どうぞご覧ください。

大腸がん検診では何をするの?費用はいくら?専門医が解説します

まとめ

人間ドックとがん検診について解説しました。それぞれの違いは、次のとおりです。

人間ドックはがん検診よりも高額であるが、受けられる検査内容が豊富である

人間ドックはがん検診とは異なり、何歳からでも受けられる

がん検診は自治体が実施するが、人間ドックは任意で受ける

以上が人間ドックとがん検診の違いです。ともに検査結果が100%と正しいとはいえませんが、人間ドックを定期的に受けるようにすると検査精度の向上を図れます。

当院では、胃がんと大腸がんの検査についてのご相談を承っています。

 

※電話でのお問い合わせは上記から

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