大腸内視鏡検査でポリープが見つかったらどうすれば?専門医が解説

「大腸ポリープが見つかった…どうすればいいの?」

「内視鏡検査で大腸ポリープを指摘されたけど、どうすればいいんだろう…」

「大腸ポリープって切除したほうがいいのかな?」

「どれくらいの年齢の人に大腸ポリープができやすいんだろう?」

こういった疑問はありませんか?

本記事では次のことについて解説しています。

・大腸ポリープとは?
・どのくらいの確率で大腸ポリープが発見されるのか?
・発見されたら切除が望ましい
・こんな人は大腸ポリープができやすい
・30代40代でも増えている大腸ポリープ
・40代では一度大腸内視鏡検査を
・大腸ポリープについてのQ&A

「大腸ポリープ」という言葉は耳にする機会が多いかもしれませんが、実際に自分や家族が指摘された場合、どうすればよいか不安になる方も多いでしょう。「ポリープくらいで通院なんて面倒」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、もし大腸ポリープを指摘されたなら、決して放置しないでください。大腸がんへ進行するリスクがあるからです。幸せな日常を守るためにも、早めの対処が大切です。

1章|大腸内視鏡検査で大腸ポリープが見つかったら

ここでは、まず大腸ポリープの基本的な情報と、発見された際の対応について解説します。

1-1|大腸ポリープとは?

大腸ポリープとは、大腸の粘膜がいぼのように盛り上がった病変のことです。良性と悪性がありますが、悪性の場合は大腸がんへ進行します。

初期には自覚症状がほとんどなく、健康診断などで偶然見つかることが多いです。ポリープが大きくなると出血を伴うこともあり、血便や立ちくらみが見られることもあります。

良性ポリープであっても、将来的にがん化する可能性があるため、定期的な経過観察が必要です。大きさによっては切除も検討されます。

悪性の場合は早期治療が必要で、内視鏡切除、抗がん剤、放射線治療などが選択肢となります。

1-2|大腸ポリープが発見される確率は?

大腸ポリープが発見される確率は一概には言えません。使用する内視鏡の性能や医師の技量によって異なります。

・使用する内視鏡機器の種類

・担当する医師のスキル

日本消化器学会によれば、「家族性大腸腺腫症」では15歳で60%、35歳でほぼ100%の人にポリープが認められ、40歳でがん化率50%、60歳でほぼ100%に達するとの報告があります。

このようなハイリスクなケースに限らず、年齢や生活習慣に応じて誰にでも可能性はあります。

当クリニックでは、こうしたリスクを考慮した内視鏡検査を行っています。検査について詳しくは以下をご覧ください。

▶ 大腸内視鏡検査について詳しくはこちら

1-3|発見されたら切除が望ましい

すべての大腸ポリープが切除対象になるわけではありませんが、将来的なリスクを考えると、小さいうちに切除するのが望ましいとされています。

早期に切除することで、大腸がんへの進行リスクを下げられるだけでなく、「がんになるかも」という不安も軽減できます。安心して日常を過ごすためにも、検査で発見された際は医師と相談し、適切な処置を受けましょう。

2章|大腸ポリープができやすい人とは?

ここでは、大腸ポリープができやすい人の特徴と、30代〜40代で増えている背景について解説します。

2-1|こんな人は大腸ポリープができやすい

大腸ポリープができやすい人には以下の特徴があります。

・加齢

・家族歴(遺伝)

・飲酒・喫煙習慣

・肉類の過剰摂取

・高カロリーな食生活

年齢とともにリスクは上がりますが、若い人でも生活習慣などによって発症するケースがあります。実際、明確な原因はわかっておらず、誰にでも可能性があるのが現状です。

2-2|30代・40代でも増えている大腸ポリープ

大腸ポリープは高齢者に多いと思われがちですが、30代〜40代の中年層でも増えています。

「まだ若いから大丈夫」と思っていると、大腸がんを見逃すことも。不調がなくても数年に一度は検査を受ける習慣をつけましょう。

とくに40代に差し掛かった方は、一度内視鏡検査を受けておくことをおすすめします。

▶ 大腸ポリープについて詳しくはこちら

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3章|大腸ポリープについてのQ&A

ここでは、実際によくある質問にQ&A形式でお答えします。

Q1.発見した大腸ポリープはその場で切除できる?

A. はい、可能です。

大腸内視鏡検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除を行うことができます。検査と治療を一度で済ませられるため、患者さまの負担も少なく済みます。

大腸粘膜には痛みを感じる神経がないため、切除時の痛みはほとんどありません。静脈麻酔を使って検査を受けることも可能ですので、不安な方は医師に相談してみましょう。

Q2.ポリープ切除の費用はどれくらい?

A. 医療機関や保険負担割合により異なります。

以下は当クリニックでの一例です。

保険診療1割負担3割負担
大腸カメラ約2,000円約5,500円
大腸ポリープ切除7,000~9,000円20,000~30,000円

※料金は目安です。診察代や病理検査などは別途かかります。

Q3.ポリープ切除後の食事はどうする?

A. 消化の良いものを選びましょう。

術後1週間程度は、腸に負担をかけない食事(柔らかい・刺激が少ない・脂っこくないもの)を意識してください。術後に血便や腹痛、発熱などが出た場合は、すぐに医療機関に連絡しましょう。

まとめ|大腸ポリープは早期対応がカギ

ここまでの内容をまとめます。

  • 大腸ポリープとは、大腸粘膜にできるいぼ状の病変。
  • 将来的にがん化のリスクがあるため、早期の切除が望ましい。
  • 原因ははっきりしていないが、30代〜40代でも増加傾向。
  • 40代になったら一度は内視鏡検査を。
  • 検査中に発見されたポリープは、その場で切除可能。

大腸ポリープは初期症状がほとんどなく、気づかぬうちに進行することがあります。大きな病気に進行する前に、定期的な検査で早期発見・対処を心がけましょう。

当クリニックでは、大腸内視鏡検査のご予約をWEBまたはLINEから24時間受付中です。

※この記事は2023年2月7日に公開され、2025年5月28日に更新されました。

施設紹介

東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック 足立区院 >>

ホームページ https://www.senju-ge.jp/

電話番号 03-3882-7149

住所 東京都足立区千住3-74 第2白亜ビル1階

診療時間
9:00~12:00
14:00~17:30

※予約検査のみ
※祝日のみ休診

アクセス

JR北千住駅西口より徒歩2分、つくばエクスプレス北千住駅より徒歩2分、東京メトロ日比谷線北千住駅より徒歩2分、東京メトロ千代田線北千住駅より徒歩2分、東武伊勢崎線北千住駅より徒歩3分

尚視会での内視鏡検査・診察は24時間予約を承っています。

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