直腸がんが進行すると腸閉塞になる?直腸がんで腸閉塞になる理由や予防法を解説

直腸がんが進行すると、大きくなったがん組織が腸内で便の流れを妨げ、腸閉塞が起こるおそれがあります。直腸がんによる腸閉塞を防ぐためには、まず直腸がんを早期発見できるように、毎年のがん検診や大腸内視鏡検査をきちんと受けることが重要です。

この記事では東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニックが、直腸がんと腸閉塞の関係について解説します。直腸がんで腸閉塞にならないために気をつけるべきことも解説するため、直腸がんや腸閉塞が心配な方は、ぜひ参考にしてください。

大腸内視鏡検査は、鎮静剤を用いて苦痛の少ない内視鏡検査を行っている当院にぜひお任せください。WEBで24時間予約を承っています。

直腸がんとは?

直腸がんとは、大腸の一部である直腸に発生した悪性腫瘍のことです。直腸は肛門の直前にある長さ15~20cmの器官で、便を溜める役割があります。

生涯で直腸がんに罹患するリスクは、男性で3.8%、女性で2.3%です。(引用:国立がん研究センター「最新がん統計」)

直腸がんになると、以下のような症状が出ることがあります。

  • 便秘
  • 下痢
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 便に血液が混ざる
  • 便が細い
  • 腹部膨満感
  • 腸閉塞

しかし、直腸は痛みを感じる神経がないため、早期の直腸がんは自覚症状が現れないケースが多いです。上記のような症状が出るころには、直腸がんが進行している可能性があります。

直腸がんの早期発見のためには、がん検診の便潜血検査や大腸内視鏡検査の定期的な受診が重要です。

 

直腸がんと大腸がんの違い

直腸は大腸の一部であるため、大腸がんという大きなカテゴリの中の一つに直腸がんがあるといえます。

大腸は小腸と肛門の間にある長さ1.0〜1.5mの器官で、主な働きは小腸から送られた液状の便から水分を吸収することです。大腸は盲腸、結腸(上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)、直腸(直腸S状部、上部直腸、下部直腸)に分かれています。

直腸に悪性腫瘍が発生したら直腸がん、上行結腸に発生したら上行結腸がんというように、がんができた部位の名称で〇〇がんと呼ばれます。そのため、大腸がんにはいくつか種類があり、その中の一つに直腸がんがあるのです。

 

大腸がん(直腸がん)が進行すると腸閉塞を合併することも

直腸がんをはじめとする大腸がんが進行すると、腸の内部で便が肛門に向かって移動できずに詰まってしまう「腸閉塞」を合併するおそれがあります。腸閉塞は小腸や大腸のどこでも起こる可能性があるため、直腸も例外ではありません。

腸閉塞になると、吐き気や嘔吐、腹痛、腹部膨満感などの症状がみられ、腸が完全に閉塞すると重度の便秘が、部分的な閉塞の場合は下痢が起こります。腸閉塞を治療しないと、腸が破裂し内容物が腹腔に漏れ出して腹膜炎になることがあります。

大腸がんで腸閉塞が起こるのは、成長したがん組織が腸を塞ぎ、便が詰まってしまうためです。がん組織が小さいうちは便が細くなったり、便秘や下痢になりやすくなったりしますが、大きくなると腸閉塞にまで発展するおそれがあります。

「最近、便が細くなった」などの異常に気づいた方は、直腸がんをはじめとする大腸がんの疑いがないか、医療機関で大腸内視鏡検査を受けましょう。

 

直腸がんの検査方法

直腸がんの検査は、まず直腸指診や注腸造影検査、大腸内視鏡検査でがんがあるか調べます。それらの検査でがんが発見された場合、さらに詳細を調べるため、CT検査やMRI検査、PET検査、腫瘍マーカー検査が行われるのが一般的です。

ここでは、それぞれの検査方法を紹介します。

直腸指診

直腸指診とは、医師が指を肛門から直腸に挿入し、直腸内にしこりや異常がないかを指の感触で調べる検査方法です。直腸がんの約80%は直腸指診によって見つかるともいわれています。

直腸指診でしこりが触れたり、血液の混じった粘液性の分泌液がついたりした場合は、精密検査として注腸造影検査や大腸内視鏡検査が行われます。

注腸造影検査(バリウム検査)

注腸造影検査とは、肛門からバリウムと空気を注入し、大腸にバリウムを付着させ、X線写真を撮る検査方法です。

注腸造影検査により、がんの正確な位置や大きさ、大腸の形、狭さなどが分かります。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査は、大腸カメラとも呼ばれ、肛門からカメラの付いたスコープ(内視鏡)を挿入し、医師がカメラ越しに大腸全体を詳しく調べる検査方法です。

内視鏡検査の特徴は、病変部を直接観察できることです。病巣の位置や大きさのみならず、広がりや表面の形状、色調なども詳しく観察できます。また、大腸内視鏡検査では、ポリープなど病変部の組織を採取しての病理検査も可能です。

CT検査・MRI検査

CT検査はX線、MRI検査は磁気を用いて、体をあらゆる角度から撮影し、体内を詳細に描き出した画像を作る検査方法です。

直腸がんにおいて、CT検査とMRI検査は、治療を始める前に周りの臓器へがんの広がりや転移がないかを調べる際に使われます。

PET検査

PET検査は、放射性ブドウ糖液を注射し、細胞の取り込みの分布を撮影することで全身のがん細胞を検出する検査方法です。がん細胞の正常細胞より糖分を多く必要とする特性を利用しています。

PET検査は、他の検査でがんの転移や再発の診断が確定できないときに行われることがあります。

腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカー検査とは、腫瘍マーカーというがんの種類によって特徴的に作られるタンパク質などの物質の値を、血液や尿で調べる検査方法です。

腫瘍マーカー検査はがんの診断の補助や、診断後の経過、治療の効果をみることが目的です。がんがあっても腫瘍マーカーの値が高くならない場合もあるため、がんの診断はCT検査やMRI検査などの画像検査の結果もあわせて、医師が総合的に行います。

大腸がんと腸閉塞の関係、大腸がんの検査方法については腸閉塞は大腸がんの兆し?予防法や治療法を解説で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

 

直腸がんで腸閉塞にならないためには?

直腸がんや腸閉塞にならないためには、日頃からお腹や便の調子に気をつけることが大切です。

ここでは、直腸がんで腸閉塞にならないためのチェックポイントをまとめました。

便秘に気をつける

腸閉塞の予防には、暴飲暴食を避け、消化のよいものを食べて規則正しく排便することが重要です。腹部が張るときや、ガスや便が出にくいときは食事の量を少なくして腸の負担を軽くしましょう。

便秘を避けるためには、食物繊維を多くとる、朝起きたらコップ1杯の水を飲むなどの対策が有効です。

日々の便通をチェックする

便秘や下痢が続いているときは、腸閉塞の前段階である可能性があります。普段より排便の回数が減っていたり、下痢が続いたりしている場合は注意しましょう。

日頃から、アプリや手帳などに排便の記録をつけておくことをおすすめします。

初期症状を見逃さない

直腸がんは早期の段階では自覚症状に乏しく、進行すると便に血が混じることがあります。

以下のような症状が頻繁にみられる場合は注意が必要です。

  • 出血がある
  • 便が細い
  • 便秘や下痢を繰り返す
  • 貧血・立ちくらみがする

上記の症状があるときは、医療機関で内視鏡検査など大腸の検査を受けることをおすすめします。

 

直腸がん・腸閉塞が不安な方はまずは検査を受けること

直腸がんは早期に発見、治療できれば、完治が見込める病気です。しかし、以下のような人は直腸がんのリスク因子が高いため、特に注意してがん検診や内視鏡検査を定期的に受けるようにしましょう。

  • 40歳以上の方
  • 結腸・直腸にポリープができたことがある方
  • 親や兄弟が結腸がん・直腸がんになった方

大腸がんは、がんが大腸粘膜の表面に留まっていれば内視鏡での除去も可能です。

がんにかかりやすい家系で不安を感じている方、便潜血検査で陽性になった方などは、まず大腸内視鏡検査を受け、病気の早期発見に努めましょう。

 

まとめ

直腸がんは、大腸の一部である直腸にできる悪性腫瘍です。直腸がんが進行し、腫瘍が大きくなると便が移動できなくなり、腸閉塞が起こることがあります。

腸閉塞を起こさないためにも、便が細くなったり、便秘と下痢を繰り返したりなど直腸がんが疑われる症状がある方は、一度大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。

東京千住・胃と大腸の消化器内視鏡クリニック足立区院は、経験豊富な専門医が的確で苦痛の少ない大腸カメラを行う内視鏡専門クリニックです。鎮静剤を用いた苦痛の少ない内視鏡検査を行っており、当院で内視鏡検査を受けた方の95%以上から「全く痛くなかった」とのお声をいただきました。

また、当院は内視鏡治療後(ポリープ切除後)の合併症に対して、関連病院で24時間365日対応しており、安心して検査を受けられます。

直腸がんをはじめとする大腸がんは自覚症状に乏しいため、定期的に検査を受け早期発見することが重要です。当院は、WEBおよびLINEより24時間ご予約を受け付けています。

電話でのご予約も9〜17時で承っています。

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