胃痛・みぞおちに痛みを感じる時のリスクとその原因を詳しく解説

「なんだか胃が重い」「みぞおちのあたりにチクチクした痛みがある」…そんな経験はありませんか?

空腹時や食後、ストレスがたまったときなど、胃痛やみぞおちの痛みを感じるタイミングは人それぞれです。

「たぶん一時的なものだろう」と放置してしまう方も多いですが、実はその痛みが病気の初期サインという可能性もあります。

この記事では、胃痛やみぞおちの痛みがどのような病気と関係しているのか、原因や考えられるリスク、そして当院で行っている内視鏡検査について詳しく解説していきます。

胃痛・みぞおちの痛みが起きたときに考えられる病気

胃やみぞおちの痛みは、さまざまな疾患のサインとして現れることがあります。代表的な疾患について以下にご紹介します。

逆流性食道炎

胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を起こす病気です。夜間や空腹時に「胃の奥がヒリヒリする」「胸がムカムカする」といった症状が出やすいのが特徴です。

主な症状は、みぞおちの痛み、胸やけ、酸っぱいげっぷ(呑酸)、喉の違和感、慢性的な咳などです。

脂っこい食事やアルコール、寝る直前の食事などが悪化要因となることもあります。生活習慣の影響を強く受けるため、再発する方も少なくありません。

当院では、内視鏡検査で食道や胃の状態を詳しく確認し、必要に応じて胃酸を抑える薬や生活指導を行っています。


逆流性食道炎マンガ

▶ マンガでわかる逆流性食道炎とは?

急性胃炎

急性胃炎は、胃粘膜が一時的に炎症を起こすことで、突然の胃痛や吐き気、嘔吐、発熱、下痢などを伴う疾患です。

原因には、ピロリ菌感染、アルコールや薬剤(鎮痛薬・抗生物質など)の副作用、ストレス、食中毒などが関係しています。

痛みの程度は人によって異なりますが、みぞおちを中心にズキズキとした痛みを感じることが多く、繰り返す場合は内視鏡検査が必要です。

慢性胃炎

慢性胃炎は、胃の粘膜に長期間炎症が続くことで、胃の働きが徐々に低下していく病気です。

主な原因はピロリ菌の感染ですが、食生活の乱れや加齢、自己免疫疾患が関係する場合もあります。

胃もたれ、食欲不振、貧血、体重減少などの症状がみられ、萎縮性胃炎を放置すると胃がんへ進行するリスクもあります。

定期的な内視鏡検査とピロリ菌の除菌治療が、予防と早期発見の鍵となります。

十二指腸炎

十二指腸は胃のすぐ下にある小腸の一部で、そこに炎症が起きるとみぞおち周辺に鋭い痛みを感じることがあります。

原因はピロリ菌感染や胃酸過多、薬剤(NSAIDs)などが多く、空腹時に痛みが強くなるのが特徴です。

内視鏡検査により、十二指腸潰瘍の有無を確認し、胃酸を抑える治療や除菌治療が必要となることがあります。

胃痛やみぞおちの痛みが「空腹時」「寝る前」「食後」など、時間によって変化する方は、こちらの記事もご参考ください。

▶ 胃痛のタイミングから見える原因とは?

虫垂炎

虫垂炎(いわゆる「盲腸」)は、右下腹部にある虫垂が細菌感染などで炎症を起こす病気です。

初期症状としてはみぞおちの痛みから始まり、徐々に右下腹部に痛みが移動するのが特徴です。発熱や吐き気、嘔吐も伴います。

早期診断と適切な治療(抗生物質投与または手術)が重要で、放置すると腹膜炎や敗血症のリスクもあります。

機能性ディスペプシア(FD)

機能性ディスペプシアは、内視鏡検査などで明らかな異常が見つからないにもかかわらず、胃痛や胃もたれといった症状が続く疾患です。

原因はストレス、胃の運動機能の低下、自律神経の乱れなどが関与しており、特に働き盛りの年代や女性に多く見られます。

胃酸を抑える薬や消化を助ける薬、生活改善によって症状が改善する場合もあります。

胃がん

胃がんは、胃の粘膜にできる悪性腫瘍で、日本では中高年男性に多いがんのひとつです。

初期には自覚症状が乏しく、進行すると胃痛、食欲不振、体重減少、吐血などが現れます。

早期発見には内視鏡検査が不可欠で、定期的な検査を受けることで内視鏡治療で完治できるケースもあります。

食道がん

食道がんは、喫煙や飲酒、逆流性食道炎などがリスク因子となるがんです。進行すると、飲み込みにくさ、胸の痛み、みぞおちや背中の痛みが出ることもあります。

定期的な内視鏡検査で早期発見が可能なため、胃カメラと併せて検査することが推奨されます。

急性膵炎

急性膵炎は、膵臓の消化酵素が膵臓自身を消化してしまうことで起こる炎症性疾患です。アルコールや胆石が主な原因とされています。

みぞおちから腹部全体にかけての激しい痛み、背中の痛み、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が特徴です。

重症化すると命に関わるため、早急な診断と治療(安静・絶食・点滴)が必要です。

心筋梗塞

意外に思われるかもしれませんが、みぞおちの痛みが心筋梗塞の症状として現れることもあります。

胸の締めつけ感や圧迫感、吐き気、冷や汗などを伴う場合は、ただの胃の不調ではない可能性があります。

心筋梗塞は命に関わる病気ですので、少しでも疑いがあれば速やかに医療機関を受診しましょう。


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みぞおちの痛みの原因は、生活習慣やストレスの場合も

ここまでご紹介したような疾患以外にも、みぞおちの痛みには以下のような日常的な原因が関わっている場合もあります。

不適切な食生活・生活習慣

  • 暴飲暴食、脂っこい食事、早食い
  • 刺激物(唐辛子・コーヒーなど)の過剰摂取
  • 食後すぐに横になる
  • アルコールや喫煙習慣
  • 夜遅くの食事や不規則な生活

こうした生活習慣が続くと、胃酸分泌が過剰になったり、胃の粘膜が傷ついたりして、胃痛や不快感を引き起こします。

過度なストレス

ストレスは自律神経のバランスを乱し、胃の運動機能や分泌機能に悪影響を与えます。

精神的な負担が強いと、胃酸の分泌が増えたり、胃粘膜の防御力が下がったりして、結果として胃痛やみぞおちの違和感を感じやすくなります。

十分な休養・運動・リラクゼーションも胃の健康には重要です。

胃痛やみぞおちの痛みが続くときは、早めの受診を

みぞおちの痛みは、軽い不調から命に関わる重篤な疾患まで、さまざまな原因によって起こります。

「何日も続く」「頻繁に繰り返す」「食事や姿勢で悪化する」などの症状があれば、内視鏡による検査が必要です。

当院では、胃カメラ(上部内視鏡検査)を用いた丁寧な診察と、ピロリ菌の除菌治療を行っています。必要に応じて、関連病院と連携し、緊急性の高い疾患にも対応しています。

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※この記事は2023年6月23日に公開され、2025年5月16日に更新されました。

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住所 東京都足立区千住3-74 第2白亜ビル1階

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尚視会での内視鏡検査・診察は24時間予約を承っています。

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