偽膜性腸炎(pseudomembranous enterocolitis)

偽膜性腸炎とは

腹痛偽膜性腸炎は、頻回の水様便・腹痛・発熱を呈する病気で高齢者に多くみられ抗生物質の使用・手術・癌・中心静脈栄養・免疫力低下などが誘因となることで生じます。とくに抗生物質投与後、4~9日で下痢・腹痛・発熱などの症状が出現することが多く、抗生物質中止後や投与初期に発症することがあります。内視鏡検査では、小円形ないし楕円形に隆起した白色から黄白色調の多数の偽膜が大腸内に見られます。好発部位は直腸~S状結腸である。Clostridium difficile (C. difficile) と呼ばれる菌が異常増殖し、その毒素によって発生するといわれています。診断方法は、大腸内視鏡、便培養、糞便中トキシン(トキシンA)の証明などになります。治療方法は、塩酸バンコマイシンやメトロニダゾールの経口投与となります。

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